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<大アルカナ・力>
穏やかな女性は、獰猛なライオンに何を話しかけているのでしょう。
ライオンは、嬉しそうに女性を見上げています。
女性の頭上には、レムニスカートが描かれています。彼女は天上に向けて「無限大」の力を放出しているのか、または、天上から「無限大」の力が、彼女に降り注いでいるのか。そのどちらなのでしょう。
咲き誇る薔薇の花が、彼女を包んでいます。
美しく咲く薔薇は、彼女の美しい心のようです。
そして、薔薇の花は、ライオンの首元にも絡み付いています。ライオンを守っているかのようです。
このカードには、二つの「力」が描かれています。
一つは獰猛なライオン
そして、もう一つは柔らかな笑顔の女性
どちらの「力」が強いのか。比べようがないかもしれません。
ライオンは、戦う強さがあり、女性は受容する強さがあります。
ただ、この絵柄を眺めていると、本当に、最後に勝つのは
微笑んでいる女性ではないかと思えてくるのです。
ただし、それは、愛情の薔薇の「束縛」を、ライオンが「心地よい」と感じていることが条件となります。
「北風と太陽」の「太陽」のような強さ。
「柔よく剛を制す」
自らの意思で立ち上がる。
無償の愛の強さ。
エゴさえも愛する心の広さ。
心からの信頼感を持つ。
継続していく関係。
自分の強さが他人に傷を負わせていないか。
母性愛。
「存在」を受け入れる。
愛情に包み込まれる。
強すぎる愛は時として支配となる。
このカードを見ると、いつも、「北風と太陽」の物語を思い出します。
力ずくで、旅人のコートを脱がそうとした「北風」と
暖かさを与えることで、自らコートを脱ぐように仕向けた「太陽」と
物語の最後は、「太陽」の勝利で終わります。
本当に強い「力」とは
自ら動くことができると信じて、動けるための環境を整えて、その環境を利用して、きっと動いて行ってくれるだろうと、信じて待つことができる。
それが自然にできる人が、太陽のような無限の「力」を持っている人だと思います。
それができるのは、「愛」しているからですね。